ゆるふわロボの後継機 GPRX-03X を作りました
ゆるふわロボの2号機(GPRX-02C)をリリースした後で、室内の障害物をうまく乗り越えられないことが気になり始め、移動機構を改良することを考え始めました。1号機・2号機をつくっていた段階では、主に音声会話や感情表現みたいなものを主軸に置いていたので、移動機構はあくまで簡易的なものでよい…と思っていました。ただ、実際に動かしてみると、室内の電源コード等でちょいちょいひっかかることがあり、その辺りが段々と気になってきました。

そうしたことを考えれば、最初から AIBO のような犬型や、タチコマのような多脚戦車…みたいなものを目指すべきだったと思うのですが、私自身が制御には詳しくありませんでした(汗)。また、サーボの数が増えれば、必然的に調整等も難しくなります。制御の勉強としては、マルチボディダイナミクスは非常に重要なトピックですが、安価に高齢者の見守りなどを実現する…といった具体的なロボットの使用目的に照らし合わせると、必ずしも最初からそうした高度な制御手法にチャレンジする必然性はそれほど高くないように思えました(将来的には犬型とかにもチャレンジしてみたいですが…)。
タミヤのキャタピラ
そういった訳で、今回の新しいモデルではキャタピラを移動方式に採用することにしました。この他にも、マーズローバーのような四輪を独立に駆動する方法なども考えましたが、結果的にはシンプルかつコストが安く済みそうな方式ということで、タミヤの「トラック&ホイールセット」を使うことにしました。

海外の動画などを見ると、キャタピラなども 3D プリンタで作ってしまった…という猛者も多いのですが、日本ではこのタミヤのキャタピラが簡単に手に入るので、入手性の高いこのパーツを使わない手はない…と考えました(日本の至宝ですね)。キャタピラが古くなったり、汚れてしまったら、また新しいものを買えば、すぐに交換できます。駆動用のモーターとしては、前モデルの GPRX-02C と同様に連続回転サーボ(FS90R)をサーボモータードライバー(PCA9685)で動かすスタイルを想定しています。

タンク型の筐体
そういった訳で、移動機構としてはキャタピラを使うことに決定したのですが、これを GPRX-02C に取り付けようとすると、どうしてもガンタンクとドラえもんを足して2で割ったような微妙な感じのデザインになってしまい、なかなかしっくり来ませんでした。そこで、今回 GPRX-03X では、探索性を重視した別系統のモデル…ということで、タンク型の新しい筐体をデザインすることにしています。でも、やっぱりロボ感は出したかったので、こんな感じのデザインになりました。

室内をあちこち探索者(Explorer)ということで、「ゴーグルをつけた冒険者」をイメージした顔にしてみています。このゴーグルの部分には M5Stack ATOM をはめ込んで使えるようにもなっています。上の写真では、上部に UGREEN の USB カメラ(別売品)を取り付けています(ネジで三脚に固定できるタイプの USB カメラ)。
バッテリー搭載方法の改善
また、今回のモデルではバッテリーの搭載方法も少し工夫しました。バッテリーを胴体のなるべく低い位置に置くことで、段差を乗り越えたりしたときにもバランスが崩れにくくしています。

短いバッテリーを搭載した場合には、このバッテリーの位置を前後することで、バランスの調整などもできるようになっています。但し、長いバッテリーを搭載する場合には、バッテリー固定用の爪が使えませんので、100均などで売っているゴムバンドや面ファスナーなどを使って固定することを検討してみて下さい。

モバイルバッテリーへの振動が気になる場合は、「エプトシーラー」などの発泡シール材などを使うのも有効だと思います。ただ、リチウムイオン電池にあまりガタガタと振動を与えるのはそもそも危険な感じがするので、屋外でバリバリ走らせたりするようなことは止めましょう。
タンク型の筐体のデメリット
今回、タンク型の筐体に変更することで、機体も低重心化することができて、走行時の安定性は向上しましたが、その反面筐体の内部の空間はあまり自由に使うことができない感じになってしまいました。

前モデルの GPRX-02C では、立方体に近い形状だったため、内部の空間をかなり広く使うことができていたのですが、GPRX-03X では筐体を低くすることで、内部空間は少し使いにくくなっています。ちなみに、前モデルの GPRX-02C の内部は以下のような感じになっていました。

Raspberry Pi に冷却ファンを付けたり、HAT を付けたりしたい場合は、GPRX-02C の方が向いています。
資料等
組み立てガイド等は、GPRX-03X のページよりダウンロードして頂くことができます。

